胡蝶蘭のラッピングの種類や方法について

胡蝶蘭を贈る際には、ラッピングを施される場合がほとんどです。
そこで今回は胡蝶蘭のラッピング方法やラッピングの種類について、解説していきたいと思います。
胡蝶蘭をいただいた際に迷いがちなラッピングを外すタイミングについてもご紹介いたします。

胡蝶蘭にラッピングは必要?

胡蝶蘭ギフトを贈る場合、ラッピングは絶対的なマナーではありませんが、ラッピングを施されていた方がより華やかでお花も映える為、ほとんどの場合がラッピングを施されています。またビジネスシーンにおいては、他社から贈られてきた胡蝶蘭と並んだ時に、ラッピング次第で豪華さや華やかさも違って見えます。
まさにラッピングは胡蝶蘭ギフトにとって、重要な役割を担っていると言えます。

胡蝶蘭のラッピングの種類

ギフトに欠かせない要素の一つ、ラッピング。
胡蝶蘭はほとんどの場合がギフトとして贈られます。
さて胡蝶蘭のラッピングとはどのようなものなのでしょうか?
ラッピングの種類についてご紹介していきたいと思います。
胡蝶蘭のラッピングの種類は大きく分けて、「一般お祝い用」「お供え用」の二つがございます。

「一般お祝い用」

一般お祝い用は開店祝いやお誕生日などのお祝いのシーンに贈ります。
お色はお相手様の好きな色イメージ等に合わせて、選ぶことをおすすめします。
ペーパーとリボンのカラーを同系色にしてみたり、違うカラーで組み合わせたりするなど、
いろいろなカラーバリエーションから選ぶことができます。
また就任祝い等で同じお届け先に会長、社長宛にそれぞれ1鉢ずつ贈る場合には、
ラッピングの色を違う色に変えて贈る事もおすすめです。

花ざかりでは、お色選びの際に『当店お任せ』をご希望の場合は、赤色にて対応させていただきます。
(※新築・改築祝いや落成・竣工祝いを除く)

「お供え用」

お供え用はその名の通り、四十九日や法事などで贈ります。
一般的には「紫」や「白」を使用します。
葬儀や四十九日、法事などシーンによっても異なりますが、「明るい色は避けること」が共通するマナーです。
リボンも大きな豪華なものではなく、小さな地味なものにしましょう。

ラッピングの方法

続いては胡蝶蘭のラッピング方法を紹介します。
お店に頼むと簡単ですが、実は自分でラッピングすることも可能です。
さほど難しくはないので覚えてみてはいかがでしょうか。

必要なもの

必要な材料は以下の通りです。

ラッピングペーパー 1~3枚
セロハン(またはコーティングペーパー) 1枚
リボン
ホチキス
セロハンテープ

【ペーパー】
ペーパーは厚手の場合は1枚。
薄手の場合は2~3枚重ねて使います。
サイズは鉢の大きさによって変わってきますが、胡蝶蘭の鉢をペーパーの中央に置いて、
ペーパーの両端を持ち上げた時に、全体の高さの2/3になるようにすると見栄えが良くなります。

【セロハン】
セロハンは水漏れ防止用なので、撥水効果のあるものを選びましょう。
ラッピングぺーパーと同じ大きさか、やや小さいくらいのサイズでも大丈夫です。
コーティングされたペーパーで代用もできますが、その場合は他のペーパー類と一緒に重ねて使用します。

【リボン】
リボンは全体の印象を左右するメインの部分ですので、非常に重要です。
ペーパーの種類によって太さや素材、ボリュームなどを調整します。
基本的には、太めのリボンがおすすめです。
引っ張るだけで作れる、ワンタッチリボンも便利でおすすめです。

手順

①セロハンの中央に置く。
鉢の正面はセロハン角ではなく辺の方へ向けるようにする。

②セロハンの辺を持ち上げて手で押さえて固定し、抑えながら左右にタックを作り
中心をセロハンテープで留める。

③鉢の後ろ側(2の反対側)の辺も同様にタックを作りセロハンテープで留める。

④鉢の左右の辺も同様にタックを作ります。
合計4か所タックを作ることで円筒形の鉢をカバーしていく。

⑤セロハンの形を整える。

⑥鉢をペーパーの中央に置く。
セロハンの時と同様に鉢の正面はペーパーの角ではなく辺の部分に向くようにする。

⑦鉢の正面のペーパーを持ち上げて、鉢に沿わせ鉢のフチを抑えながら左右に2本ずつタックを作っていく。
このとき、ペーパーを上に少し引っ張りながら作るのがポイントです。
タックの重なった中心部分の下側からホッチキスで2,3回留める。

⑧ ⑦の反対側や左右も同様にタックを寄せホチキスで留める。

⑨リボンを鉢の正面中央に配置して後ろで結ぶ。
余ったリボンは切っておきましょう。

⑩形を整える

以上が胡蝶蘭の鉢を包む基本的な手順になります。
コツをつかめば簡単にできますので覚えてみてはいかがでしょうか。
また一部の作業を以下の動画で紹介しているので、参考にしてみてください。

ラッピングは外す?外さない?

続いてはギフトとしていただいた場合のお話です。
胡蝶蘭ギフトをいただいたあとラッピングは外したほうが良いのか、といったお問い合わせをよくいただきます。
結論から言うと「胡蝶蘭のためにはラッピングを外した方が良い」です。
ラッピングを外した方が良い理由を見ていきましょう。

ラッピングを外した方が良い理由

ラッピングを外した方が良い一番の理由は、鉢内が蒸れて湿度が高くなり、カビや根腐れを引き起こす原因ともなるからです。
その為、ラッピングやセロハンは外してから育てるようにしましょう。

では外すタイミングはいつが良いのでしょうか。
胡蝶蘭のためには届いたその日にラッピングを外してあげるのが一番いいのですが、
せっかく綺麗にラッピングされているものを外してしまうのは、少しもったいない気もします。

いただいてすぐはそのまま飾っておいても大丈夫です。
数日間はそのままでも構いません。
外すタイミングの目安は、最初の水やりのタイミングが良いでしょう。
土の表面が完全に乾いていたら、水やりのタイミングです。
水やりの際は蒸れを防ぐためにも、受け皿に溜まった水は必ず捨ててくださいね。

ラッピングを外したくない時

もったいなくてラッピングを外したくない…といった場合の対処法をご提案いたします。

・リボンのみ残す
ラッピングされた紙類は外して、リボンだけまた掛け直す方法です。
またペーパー類を外してもリボンが掛けてあれば、プレゼントでいただいたものだということも分かります。

・写真に残す
胡蝶蘭をいただいたそのままの綺麗な状態で写真に残しておけば、
ラッピングを外す名残惜しさは軽減されるのではないでしょうか。

・鉢底のラッピング部分に穴をあける
胡蝶蘭の鉢底のラッピング部分にカッターナイフ等で穴をあけ、切り取ります。
こうすることで、見た目上はラッピングをしたままですが通気と排水を確保し根腐れを防ぐことができます。
当然ですが、水やりする時は穴をあけた部分から水が出ますので、受け皿等を準備してから水やりをしましょう。

気持ちの込もった胡蝶蘭を、少しでも長く綺麗な状態で楽しんでくださいね。
贈った側も喜んでくれることでしょう。

色の選び方・注意すべきこと

注意すべきカラー

お相手様の好きな色やイメージ等に合わせて選んだり、会社のロゴのカラーに合わせたり選び方は様々です。
お祝いで贈るラッピングの色は、基本的に明るい色がおすすめです。
ただし色を選ぶ際に注意すべきカラーがあります。
それは「赤」です。
「赤」は火事や赤字を連想させるので、新築・改築祝いや落成・竣工祝いに贈る際は避けた方がいいでしょう。
その場合にはピンク色がおすすめです。

また、ゴールド系やイエロー系の色は、政財界のお祝いにおいては賄賂や横領などの汚職を連想させる
「お金」のイメージにつながってしまうため、陣中見舞いや当選祝いに胡蝶蘭を贈るときには
ゴールド系やイエロー系のラッピングは避けたほうが良いでしょう。

お悔やみ用の胡蝶蘭には、明るい色は避け
落ち着いた色や淡い色のラッピングを選ぶようにしましょう。
故人がピンク色が好きだったからといって、ピンク色のラッピングを選ぶのは、
ご遺族に失礼に当たる可能性があるので気をつけましょう。

長寿祝いのカラー

別の記事で書かせていただいた通り、長寿祝いにはそれぞれテーマカラーがあります。
長寿のお祝いと聞いてイメージされるのは、「還暦祝い(60歳)」の「赤色」ですが、実は還暦の赤以外にも
長寿のお祝いは多数ありそれぞれテーマの色も決まっています。
下記の記事でも詳しく説明していますので、参考にしてみてください。

長寿のお祝いに贈りたいお花【2021年 最新版】

お祝いごとのおすすめカラー

お祝いで贈るラッピングの色は、明るい色がおすすめです。

開店・開業祝い ピンク・黄色
開院祝い ピンク・グリーン・紫
移転祝い ピンク・黄色
就任祝い 赤・青
周年記念 ゴールド
誕生日 赤・ゴールド
母の日 赤・ピンク
敬老の日 赤・ゴールド
新築祝い 黄色
退院祝い 黄色・ピンク

あくまでもおすすめカラーですので、贈り先のコーポレートカラーに合わせたり、
お相手様の好きな色で選ぶのも良いでしょう。

色が人にもたらす印象

これまでお祝いごとのおすすめカラーを紹介してまいりましたが、それぞれの色による相手に与える印象もまとめておきましたので、こちらも参考にしてみてください。

赤色 活動的、情熱的、生命、衝動的 意欲を出させる色 … 勝敗をかけたお祝い、還暦など
橙色 家庭、健康的、暖かさ、社交性 思いやりのある親しみやすい色 … お見舞いなど
黄色 向上心、陽気、幸福、軽快 気分を明るくする色 … 開店祝い、四十九日を過ぎたお悔みなど
緑色 穏やか、リラックス、平和、自然 自然を象徴する色 … 就職祝い、新築祝いなど
青色 誠実、冷静、清潔、さわやか 知性や冷静を感じさせてくれる色 …男性らしいイメージ、お悔みなど
紫色 上品、魅力的、神秘、優雅、非現実的 感受性を高める色 … 古希祝い、お悔みなど
ピンク 幸福、感謝、幼さ、思いやり 優しい気持ちになる色 … 女性らしいイメージなど
白色 清潔、美しさ、純粋、潔さ 清潔感や純粋さをイメージさせる色 … 結婚式、お悔みなど
金色 高級、成功、富、輝き、豪華 特別なものや高級感をイメージさせる色 … 設立記念、上場記念など

 

胡蝶蘭のラッピングマナー

お祝いで贈る場合『立札』を添えましょう

お祝いで贈る胡蝶蘭には、マナーとして立て札かメッセージカードを添えます。
法人ギフトの場合には木札(1,100円)、フォーマルな個人ギフトの場合は紙の立て札を添えます。
内容は「ご用途」「ご依頼主様のお名前」を記載することが一般的です。
加えて「お届け先様名」を記す場合もあります。

「ご用途」には「祝 御開院」「移転御祝」などと記載します。

【ご用途・ご依頼主様のお名前の記載】

祝 御開院
〇〇株式会社 代表取締役 ×× ××

個人ギフトでは「メッセージカード」がおすすめ

親しい方への贈り物などカジュアルな個人ギフトには、メッセージカードがおすすめです。
メッセージカードは長い文章や気持ち等など自由にお好きな内容が書ける為、手紙感覚でご利用できます。
花ざかりでしたら、+110円(税込)にて、立て札とメッセージカードお二つともご用意することが可能です。

花ざかりはラッピングが豊富!

花ざかりはシーンに合わせて8種類のラッピングからお選びいただけます。
また有料の豪華ラッピングもございます。
通常のラッピングより豪華なメッシュ紙と和紙の二重包装紙のラッピングです。
より華やかさと高級感が出ます。
リボンもダブルでお作りしており、グッと高級感が増すので、他社と差をつけたい際にはこちらをおすすめします。

観葉植物にもラッピングを

観葉植物もギフトとして大変人気です。
オフィスやお店への開店祝い、移転祝い、ご自宅への引っ越し祝いにも観葉植物はとても人気のギフトです。
花ざかりでは胡蝶蘭はもちろん、観葉植物もラッピングに対応しております。
リボンを添える簡単なラッピングですが、あるとないとでは華やかさが全く違いますので、ギフトとして贈られる際にはぜひご利用ください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
今回は、胡蝶蘭や観葉植物のラッピングについて紹介してきました。
ラッピングには様々な種類があり、とても重要な役割があることが分かっていただけたと思います。
胡蝶蘭を選ぶ際は、花の大きさや色だけでなく、ラッピングの色も考慮して選ぶようにしましょう。
相手に気持ちをしっかり伝えるためにも、ぜひラッピングにもこだわってみてください!

また、胡蝶蘭をいただいた際には、長くお花を楽しめるよう丁寧にラッピングを外してあげてくださいね。