根詰まりの恐怖から解放!10分でできる観葉植物の植え替え方法

観葉植物は購入から2年くらい経つと、根が伸びて鉢の中に収まりきらなくなり、底の穴から根が出ていることがあります。
根っこが鉢に収まりきらなくなって呼吸ができなくなり、水を吸い上げることも困難になっている根詰まりと言われる状態です。
鉢底を覗いて、穴から根が出ていたら植え替えのサインです。
そのまま放っておくと土は酸欠になり、根腐れを起こし、土から栄養を吸い上げることができなくなって生育が妨げられます。

植え替えに最適な時期は?

チェックして根詰まりしていたらすぐに植え替えをしたくなるところですが、植え替えには適切な時期があります。
植物はだいたい、種をまく時期や咲く時期が決まっているものですが、観葉植物にもそれぞれ適した時期があり、日本での植え替えの時期は5月半ばから9月半ばの比較的暖かい時期です。
観葉植物のふるさとは大抵熱帯の暑い場所ですから、寒さが苦手なものが多いのはだいたい想像が付くところです。
植物の種類によっては、生育時期が異なりますので注意しましょう。
うっかり時期が過ぎてしまったら、慌てて植え替えるより来年まで待ったほうがいいでしょう。

また、植物が全体的に元気がなくなり根腐れの症状が疑われる場合にも植え替えが必要です。

観葉植物を枯らしてしまう最も多い原因は?「根腐れ」に要注意!

 

土は入れ替える?

根詰まりしていると土の水はけが非常に悪くなっていますから、水遣りをしてもすぐに土が乾いてしまいますので、水はけのいい状態に戻してあげる必要があります
水はけが悪くなる原因は、土自体にもあります。
土は時間が経つとともに劣化し、もともとは大きな塊だった土が粉のように細かくなり、水はけが悪くなります。
土の水はけがいいと適度な水分と酸素を取り入れることができますので、観葉植物が元気に育つためには、水はけのいい土が必要です。
観葉植物には観葉植物に適した土がありますが、自分でブレンドして、育てたい観葉植物に最適な状態の土を作るのは初心者には難しいでしょうから、園芸店やホームセンターで売っている観葉植物用の土で大丈夫です。

鉢は変えるの?

土が用意できたら、観葉植物と土の入れ物が必要です。
今まで入っていたものでは、だいぶ役割を果たせなくなっているはずですから、1つ上の規格の鉢を用意しましょう。
しかし、「すぐに大きくなるから」とか「大きくなってからも使えるように」と、大きい鉢に入れると、土の量が多くなり過ぎます。
観葉植物が吸い上げる水の量に対して土が多過ぎると、水分が増え、根腐れの心配も増え、株も健康に育ちにくくなります。
今のサイズを保ちたい場合は、幹や茎をカットして適度な長さにし、ぐちゃぐちゃになった根っこも整え、前と同じサイズの鉢を使用します。

揃えたい必要な道具は?

土と鉢の準備ができたら、必要な道具を揃えます。
まず絶対に必要なのは、根のバランスを良くするようにカットするための剪定ハサミです。
水はけを良くするための軽石やネット、土を入れたり整えたりするためのスコップも必要です。
手が汚れないための手袋、軍手、服の汚れ防止のためのエプロンなども必要に応じて用意しましょう。
最後に土を整えるために、割り箸があると便利です。
軽石の代わりに発泡スチロールが入っている場合がありますが、傷んでいなければそのまま使用して大丈夫でしょう。

意外と簡単な植え替えの方法を覚えましょう

準備が整ったら、いよいよ植え替え作業です。
鉢の中の土と根は、観葉植物が土に根を張って一体になった根鉢という状態になっていますから、まずは傷めないように優しく抜き取ります。
ポイントを抑えると、やり方は意外と簡単です。
まずは鉢底に発泡スチロールか軽石、ネットといった水はけを良くするためのものを敷き、鉢に3分の1くらいの目安で土を入れます。
根鉢を崩すかどうかは苗の状態によりますが、購入から2年くらい経っているなら十分成長していると思われますので、3分の1くらいを手でほぐします。
根っこの状態を見て、ダメージがひどいものは剪定ハサミでカットします。
整ったら土を入れた鉢に観葉植物を入れ、その上からもう一度土を入れ、隙間を埋めます。
仕上げに割り箸を土に数回刺して、さらに隙間を詰めて植え替え作業はおしまいです。
植え替え作業が終わったら、多めの量で水遣りをします。

植え替えが終わったら

植え替えがうまくいっても、その後の措置を間違えると枯れてしまうこともあるので気を付けましょう。
植え替えは、観葉植物にとても大変なことです。
弱って体力がなくなっている状態なので、ゆっくりと休ませてあげないといけません。
植え替え後にやってはいけないのは、肥料を与えることと水をあげすぎることで、水をあげるのは土が完全に乾いてからです。
水遣りを控える代わりに、霧吹きで葉に水分を補給してあげます。
この時期は場所の移動もNGなので、1週間くらいを目安に落ち着くまでは同じ場所で世話してください。
適切な場所は、風や直射日光が観葉植物に当たらないところです。

植え替えで更に長い間、観葉植物を楽しめる

長い間緑をキープしておける観葉植物は、季節を問わず目を楽しませて、癒しを与えてくれる上に、手間もかからないという理由で衰えない人気があります。
ほかの植物に比べて圧倒的に手間が省ける観葉植物ですが、手入れが必要になる時もあります。
たまにしかない機会だけに、逆に疎かになることもあると思いますが、観葉植物の世話で一大イベントとなるのが植え替えです。
ものぐさな人にとっては、ちょっと面倒にも思える植え替え作業ですが、植え替えをすることで寿命の長い観葉植物の寿命がさらに伸びます。