開店・開業祝いとは、知人・親族・会社の取引先様などが初事業や新規事業をスタートさせ、開店・開業した際にお送りするお祝いのギフトのことです。送り先様にとって大切な新規開業の節目ですので、応援の気持ちを込めて、喜んでいただけるようなギフトをお贈りしたいものですね。
目次
お祝いの花はいつ送る?開店・開業祝いの時期とマナー
贈る時期:開店日の前日もしくは当日
理想はお店の開店に合わせてお花が飾られていることですので、前日のお届けが望ましいです。前日お届けの場合は、相手の方が確実にお店にいるかどうかを確認する必要があります。またオープン前日ということで大変忙しいと思いますので、お花のお受け取りが問題ないかを合わせて確認すると良いでしょう。
プレオープンとグランドオープンがある場合、どちらに贈ればよい?
プレオープン:「プレ」とは、英語で「前の」を意味しており、オープン前の営業を指しています。簡単にいえば、オープンに向けた試験的な営業です。飲食店では、オープン前にプレオープンを行うことが多く、オープン後の成功に影響するともいわれています。一般的には開店準備を整えた後、数日間プレオープンを実施します。その後、正式な開店営業である「グランドオープン」を迎えます。
レセプション:レセプションはお披露目の場のようなイメージで、開業までにお世話になった人やメディア関係者など、限られた人だけを招待します。レセプションでは招待客から料金を受け取ることはありません。
グランドオープン:正式な開店営業で一般のお客様向けに行う営業。開店日のことを指します。
プレオープンを開催する場合は、プレオープン当日にお届けするのが良いでしょう。開店日(グランドオープン)に贈っても良いのですが、プレから本番の開店まで花がないのは少し寂しいです。ある程度の期間長持ちするお花を贈ると良いでしょう。胡蝶蘭や観葉植物は長持ちするため喜ばれるでしょう。
開店日を過ぎてしまった場合
1~3日程度であれば問題ありませんが、なるべく早めに贈りたいところです。開店から1週間は一番お客様が来店される可能性がありますので、その期間にお花が飾ってあるととてもお店が華やかな印象になります。数日遅れたお詫びを伝え、急いでお祝いをしましょう。
1週間以上遅れてしまった場合は観葉植物のように常に飾っておけるものを選ぶのが良いでしょう。大幅に遅れる場合は、お花以外の贈り物を検討するのが無難です。フラワーアレンジメントやスタンド花などの切り花の寿命は1~2週間程度なため、開店から1~2週間経過すると開店祝いに贈られたお花を片付け始めることが多いです。
開店祝いに贈る花の相場
開店・開業祝いに贈る花の相場は、贈り先の会社の規模や関係性により変わります。
以下は、胡蝶蘭を贈る場合の相場です。
中小企業 | 2~3万円 |
大企業 | 3~5万円 |
一般的な取引先 | 2~5万円 |
重要な取引先 | 3~7万円 |
最重要な取引先 | 10万円以上 |
開店・開業祝いにおすすめの植物
胡蝶蘭
新しい店舗のオープン日や新しい病院のご開院日に大輪の胡蝶蘭が並んでいる光景を見たことがあると思います。胡蝶蘭がなぜ開店・開業祝いに選ばれるかご説明します。
①集客効果があるから:店舗先に並ぶ胡蝶蘭は道行く人の目を引くため、お店の存在と開店を知らせる集客効果が期待できます。
②店先や店内を明るく華やかにしてくれるから:存在感も高級感もある大輪の胡蝶蘭は、とても華やかなお花なので店舗に1つあれば目を引きます。また、他の方と被っていくつも贈られた場合でも、より華やかさが増して喜ばれるでしょう。
③花持ちがよく、長く楽しめるから:胡蝶蘭は、1〜3カ月ほど花を咲かせるため長期間飾ることができます。また、大切に育てれば50年ほど生きる長寿なお花です。
④季節を選ばずに贈ることができるから:一年中栽培され育てやすい胡蝶蘭は、いつでも・どんなシーンでも贈ることができるため、定番として根強い人気を誇っています。
⑤香りや花粉がほとんどないから:胡蝶蘭は、香りも花粉もほとんどないため贈り先を選ばないという利点があります。なかでも、お花の贈り物には気を遣う必要がある「飲食店」や「病院」へも贈りやすいお花と言えます。
白色の胡蝶蘭
白色の胡蝶蘭の花言葉は「清純」。 色がもつ意味は「清潔、軽やか、広がり」などで、お店のスペースを広く見せ、圧迫感を和らげてくれるでしょう。最もスタンダードなお色の胡蝶蘭です。
ピンクの胡蝶蘭
ピンク色の胡蝶蘭の花言葉は「あなたを愛します」。 色がもつ意味は「優しい、幸福、愛情」などで、訪れる人の緊張感をほぐし、優しい気持ちにさせる効果が期待できます。 白色に次いで流通量の多い胡蝶蘭です。
胡蝶蘭 3本立ち 36輪以上保証(蕾含む) ピンク
濃淡のある美しいピンクは華やかさが一段と際立ちます。
特別感のあるものを贈りたい、目立たせたいというときにおすすめです。
お部屋の雰囲気を明るくし、ゴージャスな印象も与えます。
赤リップの胡蝶蘭
赤リップの胡蝶蘭は、紅白の組み合わせから勝負事で用いられてきた配色です。 中央の赤いリップと白い花びらのコントラストが目を引く見た目の美しさと、おめでたい紅白カラーが開店祝いにぴったりでしょう。
観葉植物
観葉植物を贈る際は、先方にできるだけ手間を掛けさせないように、手入れが簡単で育てやすい品種を選ぶことが大切です。丈夫で葉が落ちにくい品種を選びましょう。また、観葉植物は開店・開業してからも店舗やオフィスに飾られることが多いため、設置されるスペースに適したサイズを選ぶことも重要です。さらに、インテリアの雰囲気に合う観葉植物であれば、先方にも喜んでもらえるはずです。
開店・開業祝いに贈る観葉植物の相場は以下の通りです。
知人や友人 | 5,000円~1万円程度 |
取引先 | 1~3万円程度 |
身内 | 2~5万円 |
ドラセナ・マッサンゲアナ
幸福の木といわれるドラセナの代表的な花言葉は「幸福」。ハワイで家の前に置くと幸福が訪れると言い伝えられていることから、新しく家を建てた時のお祝いのプレゼントに贈る人も多いです。
パキラ
パキラは「幸福の発財樹」と呼ばれ、お金を生み出す縁起の良い木とされています。花言葉は「快活」「幸運」「勝利」「運を導く」。そのような理由から、開店・開業祝いに人気の観葉植物です。また、乾燥と水枯れに強く管理も簡単なため、初心者でも安心な育てやすい観葉植物です。
ストレリチア・オーガスタ
ストレリチア・オーガスタは、リゾート感たっぷりの雰囲気がある観葉植物です。トロピカルな葉っぱが存在感を放っているので、おしゃれなインテリアコーディネートに適しています。「輝かしい未来」「あたたかい心」の花言葉があり、開店祝いに最適です。店内のシンボルとなるでしょう。メリハリをつけて管理をすれば育てるのは難しくないので、初心者の方にも適しています。一つで絵になるような観葉植物を探しているなら、オーガスタはピッタリです。
ガジュマル
太い幹に小ぶりの葉を付けたガジュマルは、観葉植物の王道。植物初心者の方でも、ガジュマルは聞いたことがあるという人もいるかもしれません。育てやすさはもちろん力強い樹形が上級者の方にも人気で、幅広い世代で愛されています。日光を好むので太陽光を直接受けても問題ありません。レジ付近に置くのもよいでしょう。 花言葉は「長寿」といった意味合いをもつので、お店が長く繁栄するように気持ちを込めて渡してみましょう。
スタンド花
スタンド花とは、専用スタンド台に花器をのせて、そこにお花をアレンジする大型のアレンジメントのことです。お花は吸水性スポンジに活けられているため、水やりをする時はスポンジ全体に水が行き渡るようにします。
スタンド花には1段スタンドと2段スタンドがあり、段数によって使うお花の量が異なるので、金額が変わってきます。段数は予算や、華やかさで選ぶのも良いでしょう。
実際に贈る際に、注意したいポイントを以下にまとめました。贈り先様に負担をかけないように、事前に確認しておくと安心かもしれません。
置くスペースが確保できるか
まずは、スタンド花を置くスペースがあるかの確認が必要です。
例えば、開店祝いでスタンド花を贈ったとしても、通路が狭くスタンド花を置くと、出入りが難しくなってしまうこともあります。サプライズで贈る時以外は、スタンド花を置く(飾る)場所があるかを確認しておくと良いかもしれません。もし、スタンド花を置く場所がない場合は、店内に飾ることのできるアレンジメントや、胡蝶蘭などの鉢植えなどを贈ると喜ばれるでしょう。
日にちに余裕をもって依頼する
花の入荷状況によっては、思うようなスタンド花が制作できない場合があります。依頼する場合は、開店日に間に合うよう日程に余裕を持って依頼しましょう。
スタンド台の回収をしてくれる業者を選ぶ
スタンドは、高さ1メートルを超えるものもあり、花が枯れた後は邪魔になる場合が多くあります。花が枯れた後、スタンドを回収してくれない花屋さんに依頼すると、相手に迷惑をかけてしまうことにもなりかねません。スタンド花を贈る時は、贈った後の片付けまで行ってくれるところがおすすめです。
花ざかりでは、回収のタイミングを贈り先様と相談させて頂き、スタンド台の回収まで行います。
立札
開店祝いのようなフォーマルなお祝いでは、たくさんの贈り物が届きますので「誰から贈られたものなのか」を明確にするために必要なのが「立札」になります。
立て札を立てることで、胡蝶蘭をはじめ、華やかなフラワーギフトがたくさん並ぶ中でも、しっかりと「贈り主」をアピール出来ますので、ビジネスシーンでは立札をつけた花を贈ることがとても重要です。
一般的には、用途と差出人名を記載します。送り先様名をお入れすることもできますが、文字数が多くなりますと文字の大きさが小さくなってしまう可能性があります。
頭書きは、「祝」「御祝」「祝御開店」「祝オープン」がよく使われます。
ラッピング
開店祝いには、火事や赤字を連想させる真っ赤なものを贈ってはいけないと言われています。そのため真っ赤なラッピングは避けた方が無難でしょう。ピンクやオレンジなどの明るいラッピングや、落ち着いた緑のラッピングがおすすめです。
まとめ
開店祝いに花を贈るときは、贈るタイミング、立札やラッピングの色など気をつけるべき点がたくさんあります。気づかないうちにマナー違反になってしまわないためにも、開店祝いの花に関するマナーをしっかりと押さえておきましょう。