【 胡蝶蘭 】他のお花よりも高級な理由と、その歴史や種類

胡蝶蘭は開業や移転祝い、昇進祝いなどの贈答品として広く知られていますが、そもそも胡蝶蘭という品種は日本固有のものではなく、海外から持ち込まれたお花である事をご存じですか。ではいつ、どこから持ち込まれたのでしょうか?今回はそんな胡蝶蘭の意外と知られていない歴史を探ってみましょう!

胡蝶蘭の基本情報と歴史

基本情報

ラン科の多年生植物で洋ランの一種になり、特長として白の蝶に似た大きな花を連ねて咲かせます。また、花粉が少なく、香りがほとんど無いことも胡蝶蘭の特長と言えます。主な原産地は東南アジアなどの暖かい地域を中心に分布しています。
胡蝶蘭は色ごとに花言葉を持っていますが、共通の花言葉は「幸福が飛んでくる」です。蝶に似た花の形で、ひらひらと幸せが舞い込んでくることを連想させ、由来とされています。 また古代ギリシャ時代から子孫繁栄と結び付けられ、現代でも縁起の良い花と言われています。他には、「尊敬」「発展」などがあります。

胡蝶蘭の英語の意味

花言葉の考え方は英語圏にもあり、胡蝶蘭にも英語の花言葉が与えられています。
英語で「Phalaenopsis Orchid(ファレノプシス・オーキッド)」、日本語訳すると「蛾のような蘭」と呼ばれる胡蝶蘭の英語圏での花言葉は以下の通りです。

【胡蝶蘭の英語圏での花言葉】
「Gaiety(陽気な)」「Love(愛)」「Beauty(美しさ)」「Luxury(高貴、豪華)」「Refinement(洗練)」 などいずれも前向きなものばかりで、日本と同じように英語圏でも胡蝶蘭が良いイメージを持たれていることがわかります。

胡蝶蘭の発祥はどこ?

胡蝶蘭の原種は19世紀前半、熱帯の東南アジアで発見されました。
その背景には19世紀にヨーロッパで起きた蘭の大ブームが影響しています。ブームのきっかけは、南米からイギリスに偶然持ち込まれた「カトレア」と呼ばれる蘭でした。南米から持ち込まれた荷物に偶然紛れ込んでいたカトレアの下部が開花し、その神秘的で魅惑な色と形が、王族貴族や富裕階級の人々を虜にしていきました。
彼らはもっと珍しい蘭や、まだ見た事もないような蘭を求めて、「オーキッドハンター(蘭専門のハンター)」と呼ばれる人々を高額で雇い、世界各地に派遣させました。報奨金目当てにハンター達は、命がけで世界を航行しました。そして東南アジアの熱帯ジャングルを掻き分けた結果、胡蝶蘭の原種が発見されたのでした。ハンター達によってイギリスに持ち込まれた事が発祥とされ、羽を広げた蛾のような花弁を持つことから、ギリシャ語で「蛾のような」を意味する「ファレノプシス」という学名が付けられました。
今では白色のイメージが強い胡蝶蘭ですが、当時は私達が目にするような純白の花弁であった訳ではありませんでした。その後、品種改良によって、綺麗な白や様々な色の胡蝶蘭ができています。

日本へはいつきたの?


胡蝶蘭が初めて日本に伝来したのは明治時代。日本に入ってきた頃には品種改良が進んでおり、今のように蝶のような美しい花の姿から「胡蝶蘭」と名付けられました。当時はまだ栽培環境が整っておらず、栽培が非常に難しかったので、胡蝶蘭を積極的に扱う農家はごく少数でした。そのため非常に高価で、貴族などの裕福な人々だけが観賞できる嗜好品だったのです。
しかし明治時代末期になり、寒さに弱い植物の栽培には不可欠な温室が普及し、胡蝶蘭の栽培が可能になります。また、度重なる品種改良によって、ある程度は寒さに強くなっていきました。温室が普及したおかげで栽培農家数や国内生産量が飛躍的に増加したので、市場に安定供給できるほどまでになりました。そのため胡蝶蘭は一般市民でも手が届く価格まで安くなり、より身近な存在へと変化していったのです。

現在では一年中、季節を選ばずに胡蝶蘭を手に入れることができるようになりました。栽培技術が向上し、品種改良により日本独自の品種も生み出され、青や黄色、ピンク色の花やまだら模様が入った点花、網目模様が入った筋花といった様々な品種も生産されるようになりました。またネットショッピングの普及などよって、贈答品だけでなく、自宅用に購入される方も増え、胡蝶蘭はより身近なものになっています。

胡蝶蘭の種類

開店祝いや就任祝いなどのお祝いに、贈答品として人気の胡蝶蘭ですが、種類が色々あります。

胡蝶蘭大輪・・・豪華で存在感があるので特別なお祝いに最適。重要なビジネスシーンでの贈り物として選ばれています。

ミディ胡蝶蘭・・・大輪と小輪の中間サイズ。新規取引へのお礼やクライアントへの感謝など様々な場面で利用できます。

化粧蘭・・・胡蝶蘭専用のパウダーで華やかな季節の絵柄を丁寧にお化粧した芸術品。

金箔蘭・・・一枚一枚箔を貼って仕上げた純金箔を胡蝶蘭に施した豪華にアレンジされた胡蝶蘭。

 

胡蝶蘭の色とおすすめのシーン

花の色は主に6種類。胡蝶蘭の花の色は、「白」「ピンク」「青」「紫」「黄色」「紅白(リップ系)」で贈るシーンに合わせて適切な色を選びましょう。

取引先の企業の周年イベントや記念式典、店舗オープンなど、ビジネスシーンで活用するなら白色の胡蝶蘭がおすすめです。定番の白色は法人にも個人にも贈りやすく、万能タイプといえます。白色は華やかさがある一方で慎ましさも感じさせ、お祝いごとだけではなく、法事などにもおすすめです。
花言葉は「純粋」「清純」で結婚式のお祝いに贈られることも多いです。

 

胡蝶蘭 3本立ち 30輪以上保証(蕾含む) 白

価格とボリュームのバランスの良さが魅力で多くの方にお選びいただいている定番商品の一つです。

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ピンク

ピンク色の胡蝶蘭は、淡色~濃色、青みがかった紫に近い色のものまで、幅広く流通しています。白色の胡蝶蘭と同じく市場に出回る数が多いため、価格や品質が安定している点も特徴のひとつです。
ピンク色の胡蝶蘭の花言葉は、「あなたを愛します」です。恋人や配偶者へのプレゼントとして、この上なく最適なアイテムといえます。もちろん、お母さんやおばあちゃんに日頃の感謝を込めて贈るのにもおすすめです。

胡蝶蘭 3本立ち 36輪以上保証(蕾含む) ピンク

濃淡のある美しいピンクは華やかさが一段と際立ちます。
特別感のあるものを贈りたい、目立たせたいというときにおすすめです。
お部屋の雰囲気を明るくし、ゴージャスな印象も与えます。

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青色の胡蝶蘭は希少性が高く、特別な相手への贈り物に適しています。その価値をかけたいと思える相手、尊敬する人へプレゼントすれば、喜んでもらえます。父の日や昇進祝い、退職祝いなどにもおすすめです。

青色の胡蝶蘭は希少なため、価格も白色の胡蝶蘭と比べて1本2,000円~3,000円程度高くなる傾向にあります。また、青い胡蝶蘭は世界4か国(日本、アメリカ、ブラジル、オランダ)のみで生産されていることからも、その希少性の高さはうかがい知れるでしょう。そもそも天然の青い花自体が少ないため、胡蝶蘭に限らず青い花を贈ることは、特別な意味を込めやすいといえます。青色の胡蝶蘭の花言葉は、「尊敬」や「誠実」です。希少で入手が容易ではない点からも、相手への尊敬の気持ちや誠実さを表すことができます。

エレガンス胡蝶蘭 3本立 ブルー

白大輪の胡蝶蘭に特別な技術で染めた珍しく希少性の高い胡蝶蘭です。

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長寿祝いなど目上の方にプレゼントするなら、紫色の胡蝶蘭を検討してはいかがでしょうか。シックかつ上品な紫色は、性別問わず喜んでもらえます。
紫色の胡蝶蘭は個別の花言葉がありません。よって胡蝶蘭全体の「幸せを運んでくる」をイメージして贈ると良いでしょう。お祝いだけではなく葬式や法事などにもおすすめです。白色の胡蝶蘭では何となく寂しいと感じるのであれば、紫色を選んではいかがでしょうか。

 

エレガンス胡蝶蘭 5本立 パープル

高貴で格調高いパープルはどのようなシーンにも重宝します。

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紅白(リップ系)

白い花びらの中央に赤の挿し色が入った胡蝶蘭のことを指します。紅白のカラーを連想させるため、見た目も華やかでおめでたい印象を与え、贈り物として縁起の良いイメージをもたらせます。当選祝いなど通常の白色では少し物足りないと感じる場面では、紅白色の胡蝶蘭がおすすめです。
紅白色の胡蝶蘭には、特定の花言葉がありません。紅白色を選ぶときは、胡蝶蘭全体の花言葉「幸せを運んでくる」を意味して贈るのが一般的です。通常の贈り物としてはもちろん、色の組み合わせのおめでたさから、当選祝い、就任祝い、開店・開業祝い、移転祝いなどに向いています。

胡蝶蘭3本立ち30輪以上(蕾含む)白赤

白い花びらの中心が赤くなっており、色のコントラストが美しくとても華やかな一品です。

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まとめ

意外と知られていない胡蝶蘭の歴史、知ってもらえましたでしょうか?お祝いのシーンによって、贈る胡蝶蘭の種類や色を変えていただくとよいと思います。是非参考にしてみてください。