土いらず おしゃれな水栽培

観葉植物は、土を使わない水栽培でも育てることができます。
肥料も液体肥料だけで、管理も楽で、汚れや臭いに過敏な人にオススメな栽培方法です。
もともと水のある場所を住処としていたからなのか、土のない水の中でも根を伸ばしていく生命力に驚かされます。
ただし、水にいれておけばいいというわけではありませんから、正しい栽培方法を知って、適切に管理しましょう。

思いっきり見た目を楽しみましょう

そのままでもインテリアとして人気が高い観葉植物ですが、水栽培にすることでよりおしゃれになり、インテリアとしての価値が高まります。
透明な水だけで育つ水栽培は、透明なグラスなどに入れて、根の伸びる様子も楽しめます。
昼間は陽の光で反射するので、光の屈折による色の変化を楽しめますし、夜は照明で変化する様子が楽しめます。
器の中に透明なビー玉を入れると、さらに光の変化のバリエーションが増やせます。
透明だけではなく、水色や黄色、ピンクなど、置かれた部屋や自分の好みに合わせた色を選ぶのも楽しいものです。
特に夏は涼しげで、体感温度も下がりそうです。
リビングだけではなく、トイレなどの狭い場所に、ちょこんと置いてもおしゃれで可愛いですね。

水の管理に気を付けましょう

水は溜めたままにしておくと、雑菌が繁殖し、腐ります。
これを防ぐためには、こまめに新しい水に替える必要があります。
また、水の中の酸素は常に減少しています。植物は酸素がないと生きられませんので、
こまめに水を入れ替え、酸素の量を確保してあげるようにしましょう。
毎日の管理が難しい人には、水栽培用のポンプも売られています。
ポンプを使用することで、常に酸素が送られ、酸素不足で起きる根詰まりの心配はほぼ無くなります。
水栽培は土がなく水だけなので、室内の温度によって水が熱くなりすぎたり、冷たくなり過ぎたりします。
ある程度の水温が保てるように、置き場所にも気をつけると良いでしょう。

肥料は観葉植物用の液肥を用意してください

水だけでは、観葉植物が育つための栄養を与えることはできません。
そのため、適宜肥料を与え、栄養を補給してあげなければなりません。
水栽培の肥料は、水に溶けやすい液体肥料を使います。
観葉植物用の液体肥料を買って、注意書きの通りに薄めて与えるだけなので非常に簡単です。
有機肥料では水の透明度を保てずに、水が腐敗してしまうので、化成肥料を使用します。
カリウムを十分に含んだ水栽培に適した栄養を届けてくれます。
土壌栽培に使う肥料では、水栽培に適した栄養が十分でなく、枯れる可能性が高くなります。
水栽培には適している液体肥料ですが、適量を守らないと栄養過多になり、生育に悪影響を及ぼすことがあります。
栄養は、足りなくても多くても駄目ということですね。

折れた枝も水栽培で再生できます

折れた枝も、挿し木にすることでもう一度再生することが可能です。
挿し木は土でもできますが、これも水栽培が可能です。
鉢を買ってきて、土を用意して肥料を混ぜてという作業はちょっと手間が要ります。
その点水栽培なら、水を入れた器に折れた枝を入れておくだけです。
この場合も、こまめに水を取り替えたり、ポンプを使ったりして、水が腐らないように気を配ります。
うまくいくと、水に浸かっている切り口から、根が生えてきます。
根が出てから、土に植え替えることも可能です。

似て非なるハイドロカルチャーと水耕栽培

水栽培と似たものに、ハイドロカルチャーがあります。
水栽培、ハイドロカルチャーのほかにも水耕栽培というのもあり、これらは同じものとして扱われていることもあります。
実際、今の時点で線引きは曖昧なようです。
一般的には、ハイドロカルチャーは赤い丸いレンガのような色をした、土の代用品を使うものを指すことが多いです。
水栽培と水耕栽培は、ほぼ同じものという認識でいる人が多いようです。
違いを探すとすれば、水耕栽培は職業として大規模で行われているもの、水栽培は個人で小規模で楽しむものという印象の違いでしょうか。
やり方や育て方、注意点もほぼ変わりはないようです。

なんで土がなくても育つの?

植物は土の中に根があるというイメージがありますから、土がなければすぐに枯れてしまうのではと心配する人も多いと思います。
しかし植物に必要なのは、土そのものではなく、土の中にある栄養です。
この栄養が土の中に多くあり、根から栄養を吸収していますが、水栽培は液肥で栄養を補います。
必要な栄養素が足りていれば、あとは光と空気があれば大丈夫です。
液体肥料を適量与え、陽の光が入る場所に置き、こまめに水を変えるかポンプで酸素を送れば土がなくても十分育つのです。

新しい命を見守り育てられる水栽培

土に覆われていると、根の伸びるところは見ることができませんので、状態もわかりません。
水栽培にして透明な器に入れれば、根の伸びる様子を観察したり、病気にかかっていないか、虫に食われていないかを観察できたりします。
剪定したあとの枝を捨ててしまうのは忍びないという時にも、水栽培すれば新しい命を吹き込めますね。
使っていない透明な花瓶があったら、カラフルなビー玉を入れて、剪定した枝をさしてみてはいかがでしょうか。