在宅時間が増えた今、観葉植物を購入する人が増えています。中でもサンセベリアは、空気清浄効果が高いことや管理に手がかからないことから特に人気の品種です。
特徴やお手入れ方法、育て方の基本を知っていれば初心者の方でも簡単に管理でき、株を増やすことも出来ます。
サンセベリアを育てている方やこれから育ててみたい方はぜひ参考にしてくださいね。
目次
サンセベリアはどんな植物?
サンセベリアは、上に向かって伸びる葉が特徴の観葉植物です。地中に短い地下茎を伸ばし、厚みのある剣状や棒状の葉を上に向かって伸ばします。葉の縞模様がトラの尻尾をイメージさせることから、別名トラノオ(虎の尾)とも呼ばれています。
サンセベリアはたくさんの種類があるのも特徴ですが、サンスベリア・トリファスキアタ・ローレンティという品種が最も一般的です。
主な原産地はアフリカなどの熱帯地方・亜熱帯地方の乾燥地です。そのため、乾燥や暑さに強く、多少水やりを忘れてしまった場合でも丈夫に育ちます。
空気清浄効果が高い
観葉植物の中でも特に空気清浄効果が高いことで注目されている品種です。マイナスイオンを放出するだけでなく、人体に影響を及ぼすホルムアルデヒドやアンモニアなどのあらゆる有害物質を葉が吸着して浄化してくれる効果があります。夜間も絶えず二酸化炭素を酸素に変える働きがあり、安眠効果・疲労回復効果も期待できるので「ベッドルームプラント」などとも呼ばれています。また、湿度を調節する働きにも優れているため、自然の加湿器・空気清浄機ともいわれています。
エコプラントに分類される
シックハウス症候群対策に使える植物はエコプラントといわれており、ホルムアルデヒドやベンゼン、アンモニアなどといった有害な化学物質を吸収する効果のある植物を指します。その効果はNASAにも認定されています。
エコプラントの中で以下の植物が特に人気な品種です。
・サンセベリア
・ドラセナマッサンゲアナ
・アレカヤシ
・ポトス
・スパティフィラム
・アロエベラ
・ディフェンバキア
・アロマティカス
中でもサンセベリアとドラセナマッサンゲアナは特に効果が高いと発表されています。
お祝いにも最適
サンセベリアには「永久・不滅」という花言葉があります。これは、サンセベリアの和名「千歳蘭」の「千歳」が長い年月を意味していることが由来です。
縁起のよい花言葉から、「幸せが長く続きますように」という願いが込められたプレゼントとして、新築祝いや結婚祝い、開店祝いなどでもよく選ばれています。
インテリアとしても人気
一鉢置くだけで部屋がおしゃれになる観葉植物は、在宅時間が増えたコロナ禍で取り入れる人が増えました。スタイリッシュで個性的な見た目のサンセベリアはインテリアとしても重宝されています。
葉が横へ広がりすぎず上へ伸びていくため、場所を選ばずに鑑賞することができます。
サンセベリアの管理方法
初心者でも育てやすい
サンセベリアは丈夫で枯れにくく、虫もつきにくいため観葉植物の管理に慣れていない方にもおすすめの品種です。肉厚の葉に水を貯えるため、水を2~3週間あげなくても枯れません。そのため出張や旅行など長期で家を空けることが多い人でも安心して育てられます。
水やり
土の表面が白っぽくなり乾燥してきた頃にたっぷりとあげます。耐乾性に優れているためこまめにあげる必要はなく、しっかり乾いているのを確認できた頃がタイミングです。
鉢の受け皿に染み出るぐらいのたっぷりの水を、吸収が良い午前中にあげます。
水やりの後、受け皿に溜まった水は毎回捨てるようにしましょう。乾燥に強い一方で過湿に弱いため、鉢内の蒸れの原因となる受け皿の水の放置には注意します。
秋から冬は、気温の低下に合わせて徐々に水やりを控えます。
置き場
室内の明るい場所が適しています。耐陰性にも優れていますが、本来は日光を好むので日の当たりにくい場所に置く場合は、定期的に日光が当たる場所に移動させましょう。
風通しの良い場所だと水が乾きやすくなり、過湿が原因で起こる根腐れや病気を防ぐことができます。
屋外で育てることもできる
暑さにも強いので、5~9月頃までは屋外で育てることも可能です。
屋外で育てるときは、葉焼けの原因となる直射日光に注意してください。明るい日陰に置くか、すだれなどを使って遮光します。
秋以降は室内の暖かい部屋に移動させましょう。
冬の管理
サンセベリアを枯らしてしまう原因の多くは根腐れと寒さです。サンセベリアは気温が10℃を下回ると冬眠状態に入り生長が止まるので、水やりは一切行いません。気温が10℃以上を保てる室内では、月に一回ほどの水やりで十分です。
寒冷地では特に寒さには注意し、冬は暖かい室内で育てましょう。
植え替えは定期的に
サンセベリアは根の生長が早いため、長期間そのままにしておくと徐々に土の中が根でいっぱいになってしまいます。土の中で根が増え続けると根詰まりしたり、通気性が悪くなり鉢内が蒸れることで根腐れし株が弱ってしまいます。そうならないために、サンセベリアは2年に1度ほどの定期的な植え替えをしてあげることが大切です。
葉が傷ついたり折れてしまったときは
サンセベリアを育てていく過程で、葉に傷がついたり葉先が茶色く変色してしまったりすることがあります。また葉が折れてしまうこともあるかもしれません。
残念ながらできてしまった傷や変色、折れた葉は元に戻りません。また、購入したばかりのサンセベリアでも傷がついていることもあるかもしれません。ショップで販売されるサイズに育つまでには時間がかかり、特に8~10号サイズに育つまでには長い年月がかります。そのため、育成過程でどうしても葉に傷がついてしまうことがあります。それでも全体的に肉厚でハリがあれば元気に生きています。
もし、購入したばかりのサンセベリアに傷がついていても、目立たないほどの傷でしたら個性と思って育てていきましょう。
意外と簡単!株分けや葉挿しで増やす方法
株分けや葉挿しという方法を使って初心者でも簡単に株を増やすことができます。増やした株は別の部屋に置いたり、誰かにプレゼントしたりして楽しむことができます。
株分けや葉挿しは、根腐れや病気で弱ってしまったときに株が絶えてしまうのを防ぐためにも有効です。
5月~8月末頃に植え替えと同時に行うことをおすすめします。
株分けとは
株分けは、大きく育った植物を分割して株を増やす方法です。難しそうと思うかもしれませんが、非常に簡単ですのでぜひチャレンジしてみてくださいね。
■株分けの手順
【用意するもの】
・消毒済みのハサミやナイフ
・鉢底ネット、鉢底石
・サンセベリア用の土
・分けたい数の新しい鉢
・株分けした葉を支える支柱、紐
株分けをする前は、水やりを控えて乾いた状態にしておきましょう。
1.サンセベリアを鉢から出す
2.根に付いた古い土を優しく落とす
3.ハサミやナイフで、子株や枯れている地下茎を切る
4.用意した鉢の数に合わせて分ける
5. 病原菌の発生を防ぐために日陰で半日~1日乾燥させる
6.新しい鉢の底に鉢底ネットと鉢底石を敷き、その上に新しい土を半分ほど入れ、
その上からサンセベリアをバランスよく配置し土で固定する
7.倒れやすいため支柱を立てて葉を優しく紐で結ぶ
8.明るい日陰に置き、2週間後水やりをする
葉挿しとは
葉挿しとは、サンセベリアの葉を土や水に挿して株を増やす方法です。元気な葉が1枚あればどちらも気軽にできます。挿した葉から発根して、やがて新芽が出てきます。
葉挿しをすると斑が消えてしまいます。そのため、斑を残したい場合は葉挿しよりも株分けをおすすめします。
■土挿しの手順
土挿しは、土に葉を挿す方法です。
【用意するもの】
・消毒済みのハサミ
・サンセベリア用の土
・新しい鉢
1. 状態の良いサンセベリアの葉を1枚切り取り、5~10cm間隔で切り分ける
2. 切り分けたあとは葉の上下を間違えないようにして、日陰で乾燥させる
3. 葉が伸びていく方を上にして土に植え付ける
葉挿しは株分けと違い、全く根が無い状態なので水やりの必要がありません。
日陰に置いて、放っておくと1~2ヵ月ほどで発根します。発根したら水やりを再開してください。
■水挿しの手順
水差しは、水に葉を入れて発根させる方法です。
【用意するもの】
・透明な容器(ペットボトルやコップでOK)
・水(水道水・雨水)
1.状態の良いサンセベリアの葉を1枚切り取り、5~10cm間隔で切り分ける
2.切り分けたあとは葉の上下を間違えないようにして、日陰で乾燥させる
3.土挿しと同じように、葉の生長する方向を上にして水に入れる。水は毎日交換してください。
しばらくすると発根します。発根したら、そのまま水耕栽培で育てることも可能ですし、土に植え替えることも出来ます。
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サンセベリア 5号
【角陶器鉢】
陶器鉢は熱に強い為、鉢内の温度が高くなりすぎるのを防ぎます。そのため、高温で根を傷めるリスクがありません。日光による劣化も少ないので安心して植物を育てることが出来ます。
まとめ
インテリア性の高いスタイリッシュな見た目や高い空気清浄効果など、サンセベリアはたくさんの魅力を持っています。管理に手がかからないため、贈りものとしてもよく選ばれている植物です。育てやすいだけでなく株分けや葉挿しで簡単に増やすという楽しみもあるため、他の品種と比べて育てる楽しみを実感できます。
ぜひ株分けや葉挿しに挑戦して、サンセベリアをもっと楽しみましょう!